5月14日(木) ドーナツGet!

 昨日は娘の中学校の授業参観と、今年度引き受けたPTA広報委員会が参観日に合わせて開催されるため、仕事を休んで行くことにした。第1回目の広報委員会が、私がニューヨーク旅行中に行われていたので、今回欠席するわけにはいかなかったからである。何と言っても、今年度第1号の担当なのである。広報委員会についても書きたいことはあるのだが、後日に譲ることにする。
 
 久しぶりの平日休暇、まして朝からとびきりの晴天である。授業参観と広報委員会だけではもったいないと思い、さっさと掃除と洗濯を片付け、10時前から開いている郵便局で振り込みを済ませ、10時過ぎには新宿に到着した。サザンテラスにある紀伊國屋書店で本を選ぶのと、心に秘めたもう一つの目的(ドーナツGet)を達成するために。

 実は先週の土曜日にも、ニューヨークに留学中の主人に本を送るため、小田急センチュリーホテル内にあるFedExに来たばかりである。

 サザンテラスと言えば、数年前から、いつ行っても行列の絶えないお店がある。クリスピー・クリーム・ドーナツである。ダズンと呼ばれる12個入りの箱を持ち歩いている人を見かけたことはないだろうか?並んでいる間にドーナツ1個が無料で配られる嬉しいサービスもある。中にはそれだけもらって帰ってしまう人もいるらしい。

 クリスピー・クリーム・ドーナツは、1937年、バーノン・ルドルフにより、アメリノースカロライナ州ウィンストン=セーラムで創業された。2008年12月31日現在、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、メキシコ、韓国、インドネシアクウェート、フィリピン、日本、アラブ首長国連邦サウジアラビアプエルトリコカタールにおいて、約500店舗を展開している。(同社HPより)

 先週の土曜日のクリスピー・クリーム・ドーナツの店舗前は、いつもと明らかに様子が違っていた。人っ子一人いないのだ。買いたい衝動に駆られたが、FedExで荷物を送った後、友人と上野の国立西洋美術館で開催中の「ルーヴル美術館展」と、東京国立博物館の「阿修羅展」のはしごを予定していたので、ダズンを持ち歩く訳にはいかないと思い、なんと、その日は素通りしてしまったのだ。と言うより、その時は、荷物を送ることしか頭になかったのかもしれない。

 後になって、1個だけ買ってその場で食べればよかったのだという事に気づいたとたん、どうしても食べたくて食べたくて仕方なくなってしまった。何を隠そう、まだ一度も口にしたことがないのだ。

 密かにチャンスを狙っていた私に、そのチャンスが意外にも早くやってきた・・・と言う訳である。新宿駅サザンテラス口を出た私は、クリスピー・クリーム・ドーナツを目指し、お店の前の階段を、足取りも軽やかに駆け上がり、ドアを開け、ドーナツが並んだケースの前に立った。

 すると想定外の出来事が起こった。なんと、並んでいないのに、私の目の前に、1個のドーナツが差し出されたのである。それは、オリジナル・グレーズドという、一番ポピュラーな商品であった。

 1個だけ買うつもりでいたが、さすがに「おいくつですか?」の問いかけに、気の弱い私は、「1個下さい」とは言えず、でも子供の分だけと思い「2個下さい」と答えたのである。これから授業参観に行くのに、箱入りドーナツを持って行く訳には、美術館に行く時以上にいかない。結局袋に入れてくれたので、ホッとした。
 
 今まで、ダズンの箱ばかり目についたが、大きいから目についただけで、実際は数個だけ買っている人もいたのだ。という当たり前のことに、目から鱗的に気づいた。しかしながら、30分、60分待ちという行列の後、果たして1個、2個と買うだろうか?私なら絶対にダズンである。しかもダズンは2個分お得なお値段なのである。

 タダで配ったり、12個入りが10個分のお値段だったり、いったいドーナツ1個で、どの位儲けが出るのだろう・・・などという事を考えながら、ルンルン気分で、次の目的地、紀伊國屋書店に向かったのである。

 箸が転げてもおかしい年頃など、当の昔に過ぎ去ってしまったが、ドーナツ1個でこんなに喜べるアラフォー?(アラフィフという人もいる)の自分が、少し愛おしく思えた。