4月2日(土) 日本は貧しい国になるでしょう・・・

 年度末の忙しさにかまけて、一週間更新出来ずにいた。

 昨日、新宿労働基準監督署に用事があって、大地震後、久ぶりに中央線に乗って、新宿に出た。(大地震の翌日も、中央線に乗って新宿に出たのだが、その時は、原発問題が露呈する前だったので、節電が実施されていなかった。)

電車がホームに入って来て、ドアが開いたので乗り込むと、何か違和感があった。車内灯が点いていないのだ。

 私は自転車(徒歩)通勤だし、大地震後は、外出を控えているので、久しぶりの電車だったのだ。

 もちろん、駅のコンコースの照明が、節電のため間引かれていることや、駅のエスカレーターが止まっていることは知っていたが、まさか、電車の車内灯まで消されているとは知らなかった。

 娘の話では、駅名板の電気は、夜でも点いていないという。

 3月23日(水)の計画停電の日記で、少し乱暴な言い方と前置きして、一民間企業である東京電力に、国をぶっ壊された、という内容のことを書いた。

 その後の原発事故への対処を見ても、お粗末極まりない。

 もっとも、初めから、東京電力に任せるのではなく、国が乗りこんで行くべきだったと私は思っているのだが、残念なことに、国にも、事態を収拾する頭脳も手段も無いことが明白になってきた。

 アメリカにでも、フランスにでも、頭を下げまくって、知恵と力を貸してもらえばいい。ようやく、その気になったのか、諸外国が痺れを切らせて、脅してきたのか。

 原発事故は、日本一国の問題ではない。

 人物としては、かなり問題のある人のようだが、クリントン政権時代の財務長官を務め、その後ハーバード大学長も務めた、米国家経済会議(NEC)前委員長のローレンス・サマーズ米ハーバード大学教授が、先月23日、ニューヨーク市内での講演で、「誠に残念ですが、日本は貧しい国になるでしょう」と発言した旨、「Sankei Biz」に掲載されていた。

 菅政権は、今夏の電力不足に伴い、大停電を避けるため、第1次石油危機の1974年以来となる「電力制限令」を発動する方向で最終調整に入ったという。

 1974年と言えば、私はまだ小学生。母親に付いて、トイレットペーパーとティッシュを買いに行ったことを鮮明に覚えている。

 お友達の中には、自宅に電話のない子もいたし、お母さんが内職をしている子もいた。セーターは接ぎ当てをして着ていたし、お古を着るのは当たり前の時代だった。

 ローレンス・サマーズに言われるまでもなく、電力問題については、そんな時代に逆戻りするのだから、確かに「貧しい国」になるのだろう。

 でも、少なくとも、その頃は、食べ物は豊富ではなかったが、安全だった。そんな食の安全までもが、脅かされようとしている。

 この先どうなるのか、私たちは、出口の見えないトンネルの中にいる。