5月17日(土) 娘とのお出掛けと両親との九州旅行

5月10日(土)
この日は朝のお散歩を終えてから、娘と吉祥寺に出かけた。「アナと雪の女王」を観た後、4月にオープンしたばかりのKirarinaでショッピングを楽しんだ。ランチしてから、コスメショップで娘のアイブロウマスカラを購入した。

 アイブロウマスカラの話が少し面白い。先日大学2年生になった娘が、ライトブラウンにカラーリングをした。6月には実習があるとかで、また戻さなくてはならないらしく、2か月限定である。

 そして先日、テニス部の男子の先輩に、「眉を染めてから話しに来い!」とからかわれたと言うのだ。髪の毛の色と、眉毛の色にギャップを感じたのだろう。

 すぐ元に戻すのだし、染めるのも何なので、アイブロウマスカラを早速購入したと言う訳である。

 コスメショップを出て、娘は高校のテニス部の練習に参加しに行った。私はランチの前に頼んでおいた、母の日のカーネーションを受け取り、一度自宅に戻ってから、先日用意しておいたフェイラーのハンカチも持って、夫と一緒に夫の実家を訪問した。

 夜、娘がカーネーションとケーキを持って帰って来た。

5月11日(日)
 この日から、私は私の両親を2泊3日の九州旅行に連れて行った。息子も娘も大学生になって手が離れ、今年は娘が寮生活を終えて自宅に帰って来たので、“J”のことも心配なくなった。ようやく親孝行できるようになったのである。元気でいてくれた両親にも感謝である。

 朝が早かったが、昨夜母の日と知らず?何も持たずに帰宅した息子が、母の日のプレゼントと称して、車で空港まで送ってくれた。首都高も空いていたので、40分足らずで到着した。首都高を走る練習にもなったので、ちょうど良かったかもしれない。

 両親の方は、近くに住んでいる私の弟が、息子一人を連れて、空港まで車で送って来てくれて、すでにロビーに座っていた。両親にとっては、息子と孫の見送りがあった訳で、嬉しかったようである。

 チェックインを済ませてから、お弁当を買って、搭乗口近くのオープンスペースで、朝食を取った。ボタニカルガーデンのようになっているのだが、何度も空港を利用している両親も、この場所は知らなかったとようである。

 定刻に羽田空港を離陸して、熊本空港には10時前に到着した。預けた荷物を受け取り、到着ロビーに出ると、現地係員のFさんが待っていた。大柄の女性で、第一印象から、頼れそうな人だと好印象を受けた。

 駐車場で待っていた観光バスに乗り込み、市内の熊本城に向かった。熊本は以前夫が単身赴任していたことがあり、何回か来ている。

 熊本城では、本丸御殿大広間と大天守閣と宇土櫓を見学した。本丸御殿大広間は、熊本城復元整備計画により、数年前に復元された建物で、私も今回初めて見学した。障壁画のある「昭君之間」は素晴らしく、「大御台所」には圧倒された。外は暑いのに風通しが良かったのが印象に残った。

 晴れていたので大天守閣からは、熊本市内が見渡せた。宇土櫓は創建当時から残る唯一の多層櫓である。地上5階地下1階なので、天守閣並である。歩くと廊下の板が軋み、歴史を感じた。

 熊本城を出て、普通のツアーなら水前寺公園に行くところだが、このツアーは潔く阿蘇へと向かった。

阿蘇中岳は現在も活動中の活火山であり、噴煙と火山性ガスを出しているので、風向きによっては入山禁止になることも多い。これは天気には関係なく、ひとえに風向きに因る。

 実際前回私が訪れた時には、晴れていたにも拘らず入山出来なかったので、中岳火口見学は初めてであった。ロープウェイは点検期間中で、振替バスで火口まで上った。

 普段はエメラルド色の水を貯えているというのだが、今年の阿蘇は雨が少ないため、少量の水は噴煙で確認出来なかった。

 阿蘇では中岳火口見学の後、草千里を散策した。私はいい機会なので、お馬さんにまたがって散策した。もちろん、引いてもらってである。“J”を飼い始めてから、実はかなりの動物好きだったことが判明し、お馬さんの可愛いこと。

 この日は阿蘇温泉泊である。ツアーだったので、2泊とも宿はランクアップした。宿泊した阿蘇リゾートグランヴィリオホテルは、旧阿蘇プリンスホテルである。プリンス系のホテルはよく使うので居心地がいい。九州5大温泉の一つの阿蘇温泉につかり、ディナーは黒系の地ビールと赤ワインでいただいた。

5月12日(月)
 この日は旅行中唯一の雨日だった。予報より遅く降り始めたため、日中降り続けた。風が弱く、雨足があまり強くならなかったので助かった。

 阿蘇を出てバスは、高千穂峡(宮崎県)に向かった。260段ある階段を下りて、30〜40分の遊歩道散策である。足に自信のない父は、タクシーで終点に向かい辺りを散策した。

 渓谷としては深く、規模は小さいものの、北海道の層雲峡を思わせる屏風のような岩壁が点在していた。今回は時間がないので無理だったが、渓谷でボートに乗れるので、水面から岩を眺める事も出来る。

 近年高千穂峡はパワースポットとして人気ということで、霊験あらたかな?開運カードなるものを家族のお土産に購入した。

 高千穂峡を出てバスは大分県のくじゅう花公園へ向かった。パンジーとポピー、芝桜、金魚草、温室内ではベゴニアが満開だった。東京では今が盛りのバラには少し早かったようだ。

両親が70歳以上なので、私も付き添いということで、シルバーカート(有料)に一緒に乗って園内を回ることが出来た。

 雨に濡れた花の色は、却って鮮やかで綺麗だった。

大分県からバスは熊本県の黒川温泉に向かった。そこで3軒まで入れる入湯手形を渡された。制限時間は2時間。

 父は一軒目の温泉でゆっくりするというので、母と二人で黒川温泉を散策した。メイン通りは片道20分。往復するだけでも40分はかかる。

 私はいこい旅館の美人湯と立って入る立湯、新明館の手掘りの洞窟風呂、最後に父が待つやまびこ旅館の露天風呂に入って、3湯制覇した。

 母は散策は一緒にしたものの、入ったのは父と同じくやまびこ旅館の露天風呂のみだった。

 黒川温泉が人気があるのは知っていたが、もともと湯治場だったので、もっとさびれた感じを想像していたのに、適度に鄙びた雰囲気が、かえって趣があっていい感じだった。

 東京にいる子どもにLINEで写真を送ったら、娘からは「いいねぇ!!!綺麗(絵文字)」、息子からは「いい雰囲気!!」と返信があったので、若者にも受けそうである。

 黒川温泉は機会があったらまた訪れたい。

 黒川温泉を後にして、バスは宿泊地の別府温泉大分県)に向かった。別府温泉も言わずと知れた九州5大温泉の一つである。宿は海に面したホテルニュー松実。晴れれば水平線から日の出が見られる。

 築年数が古い温泉ホテルだったが、従業員の対応は良く、夕食が部屋食で、豊後牛のステーキはもちろん、関アジのお造りまで出て来たのには満足した。

5月13日(火)
 この日の日の出は5時16分。5時にスマホのアラームをセットして起きた。水平線には横に長い雲があったので、両親は起こさず、太陽が雲を抜けそうなところで声を掛けた。

 あとで聞いた話では、水蒸気が多いので、綺麗な日の出にはなかなかお目にかかれないということであった。

 別府では景勝「海地獄」を見学した。別府での見学はここのみ。バスは由布院大分県)に向かった。途中、由布盆地の景観を見ることが出来た。由布院では1時間20分の自由行動の中で、金鱗湖を見て、買い物を兼ねて町を散策した。

 由布院には旧軽井沢のようなイメージを持っていたので、お店が思っていたよりまばらだったのが残念だった。と言いつつも、結構ここでお土産を買ったので、セレクトされているのかもしれない。

 「山下清原画展」を観に行った方が良かったと言っていたので、次回は1泊して、温泉に入りながらゆっくり散策したいと思った。

由布院を出てバスは大分県日田(日田市豆田町)に向かった。江戸時代天領だった土地である。当時はかなり栄えていたが、その後寂れてしまっていたのを、当時の街並みが残っているのに目をつけ、町おこしで観光に力を入れたようである。東京近辺でいえば川越をイメージすると分かりやすい。

 まず薫長酒造でお酒を試飲して、資料館を見てから、父はカフェで町を見ながら休むというので、母と二人で散策した。

 岩尾薬局(旧日本丸総本家)が気に入ってゆっくりしたので、残りの時間で町を一周した感じとなった。

日本丸」とは漢方系の薬で、店内にある当時の看板には、「三百年来岩尾一子相伝薬 のむすぐきく天下一の名薬」とあった。効能は「カゼ、ハシカ、肺炎、チブス、下痢、赤痢、疫痢、胃ケイレン」だそうである。もちろん現在は製造されていない。

 日田については事前にチェックしていなかったが、かなり気に行った。30分もあれば散策出来るのでお手軽である。が、この日は5月だというのに初夏を思わせるような陽射しで、東京に帰ってから調べたら、日田の最高気温は29度だった。

 薫長酒造のカフェで、赤米入りの日本酒アイスクリームを買って、バスに乗り込んだ。

いよいよ最終観光地である大宰府天満宮(福岡県)に向けて出発。大宰府天満宮では飛行機の時間の関係で、時間があまり取れなかった。父にはバスに残るか、車いすを使って参拝するかの選択をしてもらうことになった。

 車いすは手術を受けた際に病院内で乗ったきりである。日常では杖もついていないが、如何せん歩みが遅いので、ツアー旅行では致しかたない。

 結局車いすを借りて参拝した。途中の過去・現在・未来を表すとされる三橋と本殿近辺はせっかくなので歩いてもらった。

 御神橋は、過去(太鼓橋)は振り返らず、現在(平橋)は立ち止まらず、未来(太鼓橋)は躓かないように渡るといいらしい。

 子どもたちにお守りをいただいて、絵馬に願い事を書いて奉納してきた。

 空港までは20分ほどで着いた。この日の朝、東京で震度3の地震があり、京急線に遅延が出た影響か、飛行機も15〜20分程度定刻より遅れていた。

 空港ターミナルでは、お土産をゆっくりと買い足すことが出来た。あごのだしラーメン、めんべい、博多通りもん等々。空弁も買って、搭乗口近くの椅子で食べた。

 飛行機は順調に飛行し、羽田空港に9時頃到着した。父と母が最寄り駅まで行くリムジン乗って、バスが出発するのを見送った。最寄り駅からはすぐにタクシーが拾えるので安心である。

私も新宿駅西口行きのリムジンに乗り込んだ。新宿駅で中央線に乗り換えた。最寄り駅へは、娘が車で迎えに来てくれた。車で子どもたちが送迎してくれるのは嬉しいが、ついこの間まで、アッシーのように私が送迎していたのを思う時、こうやって歳を取っていくのだなーと、ふと考えてしまった。

 あっという間の3日間、とっても疲れたが、両親が喜んでくれて、私自身も行ったことがない土地を訪ねられたので、満足のいく旅行だった。

 自宅に戻り、お土産を出して、洗濯をしたので、寝たのは2時半を回っていた。洗濯は止めておけばいいのに、旅行から帰るといつもその日の内にやってしまう私である。