6月9日(火) ホットドッグにはパパイヤジュース?

 主人の話である。

私がNY滞在中には、一回も食べなかったし、だいたい、日本にいる時だって、パパイヤが好きだなんて話は聞いたことがない。

 それが、少し前になるが、〝最近、お昼は、ホットドッグとパパイヤジュースにしているんだよ。これが、合うんだ〞と、言うのである。

 おかしい、いくらNYかぶれをして、サングラスをかけたり、サイクリングを楽しんだりしたとしても、ホットドッグにパパイヤジュースなどという、目から鱗的な組み合わせを、彼が思いつくはずが無い。主人はそもそも、コーラ派なのである。

 ネタはすぐにばれた。彼が私に薦めた本の中の1冊、千住博野地秩嘉『ニューヨーク美術案内』(光文社新書)の中で、千住博さんが主張していたのだ。

 チェルシーパパイヤと、パパイヤキングというお店が、美味しいらしい。

 夏に行った時には、是非試してみよう、と思っている。私は、パパイヤとか、マンゴーとか、南国系のフルーツは、もともと大好きなのである。

 話は逸れるが、NYに行って、驚いたことの一つに、外食の際に、オーダーして出てくる、一人前の量というのが、半端ではない、という事がある。

 私は食べること大好き人間だが、あちらで食べたもので、完食出来たのは、ホットケーキとラーメンくらいではなかったか、と思う。

 あれだけの量を、毎食食べていたら、肥満体形になるのが自然である。

それでも、体形を維持している、紳士淑女は、並々ならぬ、努力をしているか、食事を残しているかの、どちらかであろう。

街には、仕事もなく、地下鉄の構内のベンチで、一日を過ごしたり、ショッピングカートを引きながら、ゴミ箱あさりをして、生活をしている人たちがいる。

 チップが、給料の安い給仕さんの、収入の足しになっている、とするならば、残飯は、その日の食べ物にも困る人たちの、最後の生命線になっているのかもしれない。

 ホットドッグを食べるのは結構だが、千住さんのお薦め通り、2本食べるのだけは、止めてほしい。

 日本人にはやっぱり、ホットドッグ1本がお似合いである。