7月3日(金) 真夏のオリオン
先週の日曜日は、今にも雨が降ってきそうな空模様の中、午前中に洗濯と、買い物を済ませ、お昼を息子・娘と一緒に食べた。
お昼を食べた後、子どもたちは、二人とも期末試験前という事で、おとなしく、各自の部屋に行って、勉強を始めた。
私が家事でバタバタするのも、邪魔かな?と思い、読書をして過ごすか、映画を観に行くか、迷った末、映画を観に行くことに決めた。
中途半端な時間だったので、特に観る映画も決めず、若者の街、新宿を通り越し、銀座まで足を延ばした。
家を出た時は、まだ降っていなかった雨も、銀座駅を降りて、地上に上がったら、本降りになっていた。
マリオンに行き、一番始まりの時間が近い映画が、「真夏のオリオン」だったので、指定を取り、喫茶店でコーヒーを飲みながら、本を読んで、時間ぎりぎりまで過ごした。
邦画の戦争映画を、劇場で観るのは、これが初めてである。
あまり、期待もせずに観たせいか、結構良かった。
従来の戦争映画のように、皇国主義が誇張されていないので、上官の部下に対する暴力シーンも皆無で、〝人と人とのつながり〞が、クローズアップされていた。
主人公と、その彼女の〝愛〞もまた、その一例である。
オリオンよ、愛する人を導け。
帰り道を見失わないように。
彼女(音大を中退)が、戦場に向かう主人公(潜水艦艦長)に、自身で作曲した、「真夏のオリオン」の楽譜に、この詩を書き添え、お守りとして手渡すのだ。
冬の星座の代表であるオリオン座が、夏に海上からから見えるのは、夜明けのほんのわずかな時間だけで、真夏に輝けば、それはこの上ない吉兆だと、船乗りの間では語り継がれているそうだ。
あの時代に、「お国のために頑張って下さい。」では無く、「絶対に帰って来て下さい。私は待っています。」の思いを、詩を通して、彼に伝えるなんて、情熱的で、素敵ではありませんか。
芯の強さも持ち合わせているし・・・
思っているだけでは、相手に思いは伝わらない。
大切な人には、正直に思いを伝えよう。