10月14日(水) いざ、なりたい自分へ

 少し前から、気にかかっていたCMがある。それは、通信講座「ユーキャン」のコマーシャルである。

 どの番組のスポンサーか、気にしたことも無かったが、日曜日の夕方6時からフジテレビを見ていると、CMが流れることが分かった。因みにその番組とは「チビまる子ちゃん」である。(もちろん、他の番組のスポンサーもやっているが。)

 子どもが小さい時は、よく一緒に見たが、最近は、何となくテレビがついていて、たまたまCMを目にするらしい。

 気になり出したきっかけは、菅野美穂演じる山本ミカ(30)派遣社員、という設定のCMからである。

 Before編で、派遣社員役の菅野美穂が、男性社員から何やら言われて、ホチキスを弄びながら、「私にしかできない仕事がしたい」と思う。

Now編では、廊下に出たところで上司とぶつかり、落とした鞄の中からインテリアコーディネーターの通信講座テキストが飛び出してしまう。言い訳をしようとする菅野に、上司が「頑張れよ」と声をかける。「『一歩踏み出せた。』と思った。」と心で思う。そんな内容のコマーシャルだった。

そして、最近の新バージョンで、友近演じる須貝芳子(35)専業主婦、という設定のCMがある。

 Before編で、専業主婦役の友近が、子どもを幼稚園に送る途中、幼稚園のお友達とお母さんに会う。幼稚園に子どもを送って帰宅してからの回想シーン。「ママ、今日から働くんだよ。」と誇らしげに報告する子どものお友達。「働くか〜」と自宅でため息をつく友近。「ママ、かっこいいわね。」とその子に話しかける。「いいな〜」と自宅でつぶやく友近。「私は、どうしたいんだろ。」と思う。

 Now編。カラーコーディネーターの通信講座を受講し始めた友近。夕食の支度をしながらの勉強。煙と臭いで我に帰る「あー、魚・・・」とキッチンに向かう。「まだ、私、こんなに夢中になれるんだ。」と心で思う。

 35歳という設定が少し気に入らないが、正社員として再就職しやすいのが、37歳まで(求人広告より)と考えると、妥当なのだろう。

 私はこれらのCMを見て、何が気にかかったのだろう?

 通信講座で何か資格を取って、新しい職を探そうと思った訳ではない。

 菅野美穂編で言えば、多分、「自分にしかできない」というところや、「頑張れよ」と励まされて「一歩踏み出せた」ところ。

 友近編で言えば、「私は、どうしたいんだろ。」と悩んだ末、「まだ、私、こんなに夢中になれるんだ。」と気付いたところ。

 真剣に考える、背中を押してもらう、夢中になれることが見つかる、そんなサクセスストーリーが、とても気になったのだと思う。

 今の自分に満足したくない(不満を持つということとは違う)、何かを求め続けていたい、いくつになっても諦めたくない、そんな今の私の気持ちを代弁してくれている。

 私は、どうしたいんだろう?何がしたいんだろう?でも、自分の持てる実力とか体力、残された時間(死に至る病にかかっているということではない)とかを考えてしまう。それは、ごく当たり前のことではあるが。

 まだまだ、何かできそうで、諦めきれない私がここにいる。