12月2日(水) Thanksgiving Day

 アメリカでは、先週の木曜日、つまり、11月の第4木曜日は、Thanksgiving Dayと呼ばれる祝日であった。日本語では、感謝祭と訳される。

 感謝祭の由来は省略するが、最初は教会で礼拝を行い、神に感謝を捧げる宗教的な意味合いが強かった。

現代では、親族や友人が集まる食事会であり、大切な家族行事のひとつになっていて、交通機関は一年の中でも有数の大混雑となるそうだ。

感謝祭の翌日もBlack Fridayとして祝日扱いとなっており、続く土・日曜日と合わせて4連休となる場合が多い。

 なぜ、「Black」という、マイナスのイメージの言葉を使うのか、分らなかったので調べてみると、感謝祭の翌日から、各小売店は開店時間を繰り上げて、大幅な値引きセールを一斉に開始する。

 感謝祭からクリスマスまでのひと月で、小売店の年間総売上の約半分を占めるとも言われている。

 Black Fridayの「Black」は、マイナスどころか、「黒字の」の意味である。

 ニュースで、連休4日間の買い物客は前年比13.4%増、支出総額も0.5%増だったが、一人あたりの支出額は約2万9700円で、前年比7.9%減と言っていた。 

 アメリカの個人消費は、GDPの7割を占めており、この時期の小売り売上高は、翌年の消費動向の指標になっている。

 多くの経済学者や金融関係者も、街に繰り出して偵察をするらしい。

 感謝祭の連休を利用して一時帰国している夫に、「帰国している場合じゃ無かったんじゃない?」と、日頃のお返しをしておいた。

因みに、感謝祭明けの月曜日は、職場の高速回線を利用してウェブ通販でプレゼントを購入する人が多いことから、サイバー・マンデーと呼ばれるようだ。

 私には、50-70%Offという貼り紙や、大きな買い物袋を提げた人々で、街は活気づいていたように見えたが、深刻な失業率の増加による雇用不安から、消費者の買い控えで、先行きは決して明るくないようである。