1月11日(月) ニューヨーク日記7(12月29日)

 ニューヨーク滞在7日目は、天気は晴れ。最高気温マイナス2度。風の強い一日だった。この日は、5日遅れのクリスマスプレゼントを、交換することになっていた。

 日記に書き忘れたが、25日のクリスマスの日、セントパトリック教会の正午のミサに参列する前、少し時間があったので、ロックフェラー・センター駅から、教会に向かう途中のお店をウィンドウ・ショッピングしていた。

 50丁目にある、LOUIS MARTIN JEWELERSというスイスのお店の前に来た時、60%OFFという文字とともに、少し珍しい色の真珠のネックレスが目に入った。グレーがかったブルーなのだが、何とも言えず魅惑的な色なのだ。

 さっそくお店に入り、飾ってあったネックレスと、同じような色合いのネックレスを出してもらい、両方着けて見た。奥から出してもらったネックレスの方が、さらにブルーが濃く、素敵だったので、これは自分にご褒美、と言うことで、迷わず購入した。

 私は、美人ではなく、かわいい顔立ちをしているので(自分で言うか?!)、若い頃から、寒色系より、暖色系を身につけることが多かった。しかし、ここ最近になって、寒色系も似合うようになってきた。年齢を重ねたせいか?とにかく、似合うネックレスが手に入って満足だった。

 前置きが長くなったが、この日は、まず、このROUIS MARTIN JEWELERSに行って、夫に時計を選んだ。(この時計が、後々まで課題を残すことになるのだが・・・)次に、バナナ・リパブリックで、ネクタイを2本選んだ。ビジネス用しか持ってきていなかったので、オペラ用に、少しお洒落なものを購入した。

 ところが、このネクタイ、最後の1本だったのに、少ししわがあった。夫はクリーニング屋でプレスしてもらえばいいと言ったが、クリーニング屋だと有料になるし、第一、買う前から分かっていることなので、店員さんに、プレスするように頼んだ。「もちろん、OK」と快く引き受けてくれた。ただし、商品を損なわないために、プレスではなく、スチームを当てるとのことであった。10分で出来ると言ったのに、30分近く待たされたのには参ったが・・・

 次に、ティファニーで、私のピアスを購入する順番である。ところが、お目当てのピアスは、まだ入荷していなかった。聞いてみると、入荷日は未定、Wall Street店に、1点だけ在庫があるという。

 折角だから、本店で買いたいと思い、支店から取り寄せて欲しいと頼むと、100ドル以下の商品の移動はできないと言う。それでは、これから行くから、取り置いて欲しいと頼むと、チャージがかかると言う。

 夏休みに来た時とは大違いの、そっけない対応であった。クリスマスシーズンを終えて、売上の数字が良かったのか、高額商品ではないからか、ちょっとがっかりした。

 話は、前日(28日)のSkypeに戻るが、娘が、「お兄ちゃんがやりたい放題でもういやだ!」と泣いてしまった。GWの時、帰国して驚いたのだが、洗濯や掃除を、娘がよくやってくれていたのだ。母親がいる時は、散らかし放題なのに、意外な一面を発見したようで嬉しかった。

 今回も、娘はよくやってくれていた。ところが、息子ときたら、食べ散らかしたり、新聞を持ってきただけで、仕事をしたと威張っていたらしい。挙句の果てには、両親が不在なのに、友達2人を泊める約束をしていたことが、当日(29日)になって発覚し、娘が切れたのだ。

 そんな娘のために、ティファニー本店で、シルバーのKey Ring(Return)をお土産に選んだ。今回は、娘と息子のお土産に差をつけた。

 ティファニーを出て、直接はWall Streetには向かわず、ロックフェラー大学に行ってみることにした。ところが、大学はクリスマス休暇中で、施設は全てクローズ、守衛が言うには、1月2日から開くとのことであった。滞在中、機会があれば、また来ることにして、Wall Streetを目指すことにした。

 駅に向かう途中、日本食レストランが目に入ったので、昼食をとることにした。寒かったので、お寿司にはしないで、鍋焼きうどんをオーダーした。とても美味しかったのに、10ドルくらいだったので、アッパー・イーストの日本食レストランにしては、とても安い。

 アッパー・イーストは家賃が高いので、日本企業で言えば、支店長クラスの人しか住めない地区である。この値段なら、日本の駐在員たちが、毎日でも通って来れるだろう。

 68St Hunter College駅から6線に乗って、途中で急行の4線に乗り換えて、Wall Street駅で降りた。ニューヨーク証券取引所の前に、ロックフェラー・センターのツリーにも、負けず劣らずの大きなクリスマスツリーがあってびっくりした。ガイドブックでも、あまり紹介されていないので、超穴場スポットである。今回は、ピアスのことが無ければ、ここに来る予定はなかったので、とても得をした気分になった。

 さて、何度も前を通っていたはずなのに、今まで気付かなかったが、Wall Streetに面して、ティファニーはあった。間口は狭いが、こじんまりとした、雰囲気のいいお店だった。

 早速、ピアスを頼むと、やたらと待たされた。どうも、本来あるべき場所にないらしい。本店で、こちらに1点在庫があることは確認済みであることも伝えた。そのことは、店員さんも承知しているようで、おかしいな?おかしいな?という感じなのだ。

 結局こういうことであった。午前中、私たちが本店で在庫状況を確認した際、本店の人が端末をたたいて、在庫を確認したのち、念のため、直接支店に電話で問い合わせをしたらしい。私たちはチャージがかかるというので、取り置きは頼まなかったのに、うるさそうな客なので、本店の人が特別頼んだのか、支店の人が気を利かせたのか、とにかく、この時点で、私たちのために取り置きがされた。もちろん、私たちは本店で、名前すら伝えていない。

 午前中に電話を受けた女性店員さんが出てきて、私たちの目の前で、本店に確認の電話をかけた。名前を名乗っていないので、特徴か何かを聞いたのだろう。「白髪の男性と、娘か、あるいは、年の離れた(ように見える)奥さんか愛人の二人連れの日本人」と言ったところか。

 同一カップルとみなされ、ようやくピアスを購入することができた。日本で買うより、2割程度は安かったと思う。

 さてこのあと、夫のために買った時計が、室内照明だと、文字盤が光って針が見づらいということが判明した。もちろん、読めないということではないが。そこで、お店に戻って交換しようかということになった。でも、結局替わりは見つからず、そのままである。この時計は、ニューヨークの思い出としてそのままにして、日本に帰国したら、ゆっくりもう一つ選んでプレゼントしたいと思っている。

 夕方になったので、TICKETSで、ミュージカルの格安チケットを探したが、観たいミュージカルがなかったので、ワインとピザ、おつまみを買って、この日は、おとなしく帰ることにした。