5月12日(水) ニューヨーク日記3(5月1日)
ダンキンドーナッツのクロワッサンサンドで朝食を済ませ、8時に自宅を出た。地下鉄1線で34St.Penn.Sta.に向かう。
この日は、昨日と同様、天気は快晴だったので、プリンストン大学に行くことにした。9時14分発のノースイースト・コリドーで、プリンストン・ジャンクションを目指す。そこで乗り換え、一駅目がプリンストンである。
プリンストン大学と言えば、イコール数学というイメージがある。ロン・ハワード監督の映画「ビューティフル・マインド」は、1994年にノーベル経済学賞を受賞した、プリンストン大学教授のジョン・ナッシュをモデルにしている。
大学の校舎は、まるで、中世のお城のようで、メルヘンティックな印象を受けた。
図書館を見学しようと思ったが、教員は、身分証明証を提示すれば、テンポラリーな許可証を発行してもらえるので、夫は中に入ることができた。が、私は門前払いだった。
聞くところによれば、学生も学生証を提示すれば、同様に許可証を発行してもらえるとのことである。学生という身分が、いかに恵まれているのかという事を、改めて感じた。
夫は、1時間経っても出て来なかった。後から分かったことだが、貴重な資料を見つけたためである。私は、図書館のロビーの展示にも見飽きて、外に出て、学生たちを観察したりしていた。
さらに、出て来たと思ったら、その資料をコピーするというので、更に待つことになった。
図書館の用事も終わって、マーサー通り112番のアインシュタインの家を訪れた。アインシュタインはこの家に、ナチス・ドイツのユダヤ人迫害から逃れて、アメリカに亡命した翌年の、1933年から1955年までの約20年間住んでいた。
私としては、長旅の疲れも感じていなかったし、図書館で待ったことも苦に思っていないつもりだったが、心身ともに余裕がなかったようで、アインシュタインの家の前で、夫のちょっとした言葉尻を捉えて突っかかり、険悪なムードになってしまった。
そのままの状態で、帰路につき、自宅に戻ったのは、6時を過ぎていた。
自宅に戻ってからすぐに、明日のバイク・ツアー参加のため、予約してあった自転車を取りに、地下鉄1線で、South Ferry駅まで行き、バッテリー・パーク内の貸出場所に向かった。
自転車を受け取ったあと、ニュージャージー行きのフェリーに乗って、ニュージャージーからのマンハッタンの夜景を見る予定だったが、フェリーは通勤用で、土日は休航とのことだった。
フェリー乗り場から、私は明日のツアーの練習を兼ねて、そのまま自転車で自宅を目指し、夫は地下鉄で帰った。
夜は、日本酒を飲みながらご飯を食べて、明日に備え、比較的早く眠りについた。