5月14日(金) ニューヨーク日記5(5月3日)

 体は疲れていたはずだが、気持が充実していたせいか、この日も、5時には目が覚めた。ニューヨークに来て、初めての雨の朝である。

 昨日の夜のピザが、たくさん残っていたので、温めたものと、何種類ものフルーツを切って、ヨーグルトを和えたもので朝食にした。

 この日は、テスト前の、最後の授業があったので、夫と一緒に私も、STERNのMBAの授業を受けることにしていた。

 歩いてNYUに向かい、8時30分に到着、9時からの1限目は、サンダラムの「Options&Futures」、2限目は、ダモダランの「Corporate Finance」であった。

 英語がわからないだけでなく、たとえ聞き取れたとしても、内容が専門的すぎて、理解できなかったに違いない。

 しかし、日本の大学と違って、アメリカの大学は、キャンパス内に入ることは、比較的自由にできても、校舎内に入ることは、セキュリティー上、教職員や学生など、IDを持っている人に限られている。

 なので、夫の滞在中に、MBAの講義の雰囲気だけでも、味わってみようと思ったのだ。

 学生は、大学を卒業後、一度社会人になって、2〜3年働いてお金を貯めてから、大学院に入学する人が多いため、20歳半ばの若い子が多かった。

 席の前には、先生に名前を覚えてもらうために、名札を出しているし、指名されなくても、どんどん答えるし、とにかく積極的であった。

 私は分らないなりに、講義を楽しみ、あっという間に時間が経ってしまった。

 お昼は、大学の近くのMASASUSHIで、イール・フィバーとサーモン・フィーバーを食べた。結構美味しかった。

 午後は、半日かけて、研究室の引越し作業をした。段ボール14箱分の荷物と、そのリストを作り終了。目処がついてひと安心した。

 自宅に戻り、バイク・ツアーも終わったので、夫の自転車を、日本に持ち帰るため、自転車屋さんに分解、梱包を頼みに行った。翌日には出来るという事であった。

 シャワーを浴び、5時に自宅を出て、地下鉄F線で47〜50Sts.Rockefeller Centerまで行った。クリスマスに来た時に購入した、青緑色の真珠のネックレスとお揃いのピアスを探しに、「Louis Martin Jewellers」というお店に行くためである。

 翌日までに、同じような色の真珠を探して、作ってくれると言ったが、結局、見つからなかったということで、今回は諦めた。

 その後、44丁目で、「KING TUT」展を見た。ニューヨークに30年ぶりに来たという事で、コンチネンタル航空の機内誌や、街中も広告がすごかった。ツタン・カーメンのものは来ていなかったが、他の仮面が来ており、一度はカイロ美術館に行ってみたいと思ってしまった。

 その後49丁目の「SAPPORO」で、味噌ラーメンを食べてから、アンバサダー劇場に、ミュージカル「シカゴ」を観に行った。

 前から4列目のかぶり席で、ブロード・ウェイ・ミュージカルの、本場のダンスを思う存分堪能した。

 GWのせいか、日本人観光客の姿も目立った。「シカゴ」は、リチャード・ギア主演で映画にもなっているので、映画を観たことのある人は、英語が分らなくても筋が分かり、楽しめるのかもしれない。

 今日も、講義、引っ越し、展覧会、ミュージカルと、充実した一日だった。