7月27日(火) どちらの地区の方ですか?

 まったく、今年の夏はどうかしてしまったのだろうか?来る日も来る日も暑くて、夕食の際、お酒を飲んでは、お昼寝ならぬお夕寝をして、夏バテを何とか回避している。

 昨日も朝から暑かった。月曜日は可燃ゴミの収集日なので、8時少し前に、45リットルのゴミ袋を2つぶら下げて出しに行った。

 袋を置いて、カラス避けのネットを被せているところに、後ろからいきなり、「どちらの地区の方ですか?」と声をかけられた。

 振り返ると、前のおばあちゃんだった。

 しばしの間、事態が把握出来ないでいたが、どうも私が分らないらしい。

 ボケてしまったのか?

「おはようございます。○○です。今日も朝から暑いですね」と名乗ってリアクションを見た。

おばあちゃんは、しばしの間、私の顔を見て考えていたがようだが、少しあって、「そうよね。お若くていらっしゃるから、どちらのお嬢さんかと思ったわ」と返して来た。

 言葉を選んで、「今日は出掛けるので、しっかりお化粧をしてからゴミを出しに来たので、分りませんよね」とフォローしておいた。

 フルタイムで働くようになってからは、ゴミ出しは出掛ける前に、お化粧をして着替えてからしている。

 ストレートパーマをかけてからも、髪の毛が随分長くなってからも、何度も顔を合わせている。

 若く見られたのは嬉しいが、ちょっと心配になってしまった。

 私は日頃から夫に、「私がボケてしまったら、どこかの施設に入れて、面会にも来なくていいよ」と言っている。

 まだ、ジョークの域だが、私の本音である。

 ボケとは、楽しい思い出も、何もかも奪ってしまうのだから残酷である。

 大切な人には、元気だった頃の私だけを記憶に留めて欲しい。

 昔の彼には絶対に会いたくないと思う気持ち、若かった頃の私だけを覚えていて欲しいと思う気持ちと同じである。

 夫には「憎まれっ子世にはばかる」と切り返されるが、私も「美人薄命?」で応酬。

 日々、頭のトレーニングをされているので、しばらくはボケさせてももらえなさそうである。