9月5日(日) 西湖ドライブ
今朝、息子を模試に送り出してから、夫と二人で、21年以上ぶりに西湖にドライブに行った。
このドライブコースは、夫と交際中、初めてのドライブで訪ねた、思い出のコースである。
愛車フェアレディZで、是非行きたいと思っていた。
初めてのドライブの際、夫は大遅刻をしたのだが、今日、そのことを話したら、全然覚えていなかったので驚いてしまった。
成城学園前駅北口で待ち合わせたのに、30分経っても来ないので、実家に電話をしてみたが、連絡は入っていないと言うし、夫の自宅の電話番号は、まだ覚えていなかったので、連絡の取りようがなかった。
現在のように、携帯電話も普及していなかった時代なので、一度外出してしまうと、連絡が取れなかったのだ。
あと、5分待って来なかったら、帰ってしまうつもりだった。交際し始めたばかりで、こんなに待たせるなんて、大して気が無いのだろうと思ったのだ。縁が無かったことにしよう・・・と思っていた。
ギリギリになって、息を切らせて、夫が現れた。そして、「ごめん、道が混んでいて・・・」、と一言。
しかし、乗って来たはずの車がどこにも見当たらない。
小走りで向かった先は南口。ロータリーのど真ん中に、運転席のドアを開けたままの、スカイラインがあった。
その時初めて見たのだったが、それが夫の車だった。
遅刻したことを気にして、急いで来てくれたことが分かったので、この大遅刻は水に流すことにした。
こんな、ドラマチックな話を忘れてしまうなんて、男とは一体、どんな生き物なのだろうか?それとも、夫が例外なのか?
ドライブコースは、調布から中央高速で、河口湖インター、河口湖を渡って、湖沿いに走り、西湖へと向かうコースである。
途中、西湖で車を降りて、少し湖を眺めたが、すぐに、目的地のレストラン「MA MAISON」を目指した。
レストランは、以前と少しも変わっていなかったように思えたが、何しろ、21年以上も前のことだし、初めてのドライブで緊張もしていたので、はっきりとは思い出せない。
パエリアを頼んで、料理が運ばれて来るまでも、食べながらも、話しは絶えなかった。久しぶりに、何とも言えず、温かい空気に包まれた。
レストランに向かう途中、「富岳風穴」という交通案内標識が目に入った。確か、子どもたちが、小学校の移動教室で行ったはずだ、ということを思い出し、昼食後、訪ねてみることにした。
夏でも、穴の中は3℃という天然冷蔵庫で、しばしの涼をとった。往復10分足らずのお手軽コースだが、フラットシューズ持参で訪れたい。
自宅から、「富岳風穴」までは夫が運転、ここで運転交代である。早速国道に出ると、すでに帰宅ラッシュが始まっていた。
のろのろ運転をしていたら、対向車線のフェアレディZ33型とすれ違った。あちらも、のろのろ運転で、どちらからということもなく、笑いながら会釈してしまった。
その後、中央高速では、オートバイに囲まれたが、運転しているのが私だったので、スーッと抜かして行ったり、車線の間を縫うように走行していたハーレーが、しばらく後ろについてきたり、しばらく後ろを走っていたベンツが、急に私の車の前に割り込んだと思ったら、またしばらくして、スピードをあげてずっと前にいってしまったり。
自意識過剰を差し引いても、観察されている感は否めない。
フェアレディZを運転するようになって、週末が待ち遠しくなった。
今日のドライブは、今後私の人生にどのようなことが起ころうとも、大切な思い出になりそうである。
・・・などと、感傷に浸ってばかりはいられない。息子が模試を終えて帰宅した。
また、ひと嵐来そうである。