10月2日(土) 箱根芦ノ湖ドライブ

 フェアレディーZが来てからというもの、毎週末ドライブに出掛けていたのに、先週末は、土曜日は夫が大学院の授業、日曜日は私が仕事だったので、珍しく何処にも行けなかった。

 今週は仕事上も、プライベートも、突発的な出来事が多く発生し、ストレスが溜まりっぱなしだったので、今週末のドライブは、いつも以上に楽しみにしていた。

 行き先は、当日の朝、子どもたちを送り出してから決めた。7時には二人とも家を出たので、洗濯と掃除をしても、9時には出発できそうだった。

 私は、湘南方面、逗子マリーナ辺りがいいかなと思ったが、夫が「箱根の芦ノ湖に行こう!」と提案してきた。

 私としては、「は〜?今、何て言った?まさか、箱根なんて言わなかったよね?」の世界である。

 と言うのも、私が今まで散々、「箱根なんて、いいんじゃない?」と提案した際には、「箱根なんて、年寄りが行くところ」と反対していたからである。

 夫の頭の中には、箱根=温泉=年寄りという式があったようなのだ。

 それを、今更何故・・と思ったら、土曜日当日の朝、箱根を紹介する旅番組をやっていて、それを見て、箱根の認識を改めたようなのだ。

 私は、もともと行きたかったので、反対する理由もなく、行先はあっさりと、箱根芦ノ湖に決まった。

 予定通り、9時過ぎには自宅を出発し、環八を南に走り、用賀から東名高速に乗った。東名はほぼ順調に流れていて、厚木から、小田原厚木道路、箱根新道を経由して、箱根に向かった。

直接芦ノ湖には下りないで、箱根峠から芦ノ湖を見渡すことにした。箱根峠に到着したのは11時。思っていた以上に箱根は近かった。二時間で東京とは別世界である。

ちょうど、向い側に、今日ランチに行く予定の「山のホテル」が見えた。

記念写真を撮ってから、来た道を途中まで引き返し、途中から、芦ノ湖へ下る道へ入った。

芦ノ湖では、箱根関所の駐車場に車を止めて、とりあえず湖畔まで出てみた。最初気付かなかったが、正面の山の後ろから、富士山の頭が見えていた。

 復元された関所と資料館を見学した。私は久しぶりに通行手形などの古文書を目にしたので、試しに読んでみたら読めたので安心した。

 資料館を出て、旧東海道の杉並木を散歩して、恩賜公園内に入ったが、すでに1時を回っていたので、今回は恩賜公園の散策は止めて、「山のホテル」に向かうことにした。駐車場に戻る途中のお店で、記念に箱根細工のコースターを購入した。

 車で、箱根神社の横も通ったが、こちらも次回以降に見送った。

 ホテルに着いて、まず庭園を少し歩いてみた。まだ紅葉していないつつじの木が、たくさんあった。

 「山のホテル」は、春のつつじが見事なことで有名だが、秋のバラともみじの紅葉も綺麗らしい。

 この日は、紅葉にはまだ早かったので、今秋、もう一度来れたらいいな〜。

 ランチはホテル内のフランス料理レストラン「ヴェル・ボワ」で、天気が良かったので、湖が見渡せるテラス席に案内してもらい、“伝統のハンバーグコース”をオーダーした。

 ホタテのテリーヌ、栗のスープ、私はパンにしたので、フランスパンと、いちじくとくるみ入りの黒糖ロールが供された。この黒糖ロールは絶品だったので、帰りに売店で朝食用に購入した。

 そしていよいよ、メインの“伝統のハンバーグ”が運ばれてきた。もう少しレアの方がいいな、とは思ったが、美味しくいただき始めた。

 半分と少し食べたところで、アクシデントが起こった。

 ナイフでハンバーグを切っていたら、ビニール片が出て来たのである。よりにもよって私のハンバーグからである。

 もう、ごちそうさまにしようと思ったが、夫が「きちんと言った方がいい」と言うので、手を挙げてボーイさんを呼んだ。

 当然のことだが、「申し訳ございません」と言って、お皿はすぐに下げられた。すぐに、マネージャーらしき人がやって来て、私の椅子の横にしゃがんで、目の高さを合わせ(少し低めの位置に)、「申し訳ございませんでした」と言った。

 私は「お肉の入っていたビニール袋かしらね?」と返答した。

「申し訳ございません。すぐに新しいものをご用意致します」と言われたので、私は「ハンバーグはもう半分以上食べて、お腹一杯なのでもういいです」と辞退したが、「残して頂いても結構ですから、一口でも」と言うので受け入れた。

すぐに新しいハンバーグが用意されたが、2~3口食べただけで、お腹一杯。ハンバーグを下げてもらい、デザートに移った。

私の大好きなマンゴーのシャーベット、桃のタルト、イチジク・キウイ・パインが一切れずつ添えられていた。

コーヒーと共に、先ほどのマネージャーらしき人が、一口スウィート3種(生チョコ・オレンジのパウンドケーキ・フルーツゼリー)の盛り合わせを持ってやって来た。

 これはお詫びのしるしのサービスらしい。デザートは別腹、コーヒーのお代わりもして、ゆっくりと過ごした。

 会計では、今度は支配人らしき黒服の男性が、「大変申し訳ありませんでした。どの工程でビニール片が混入したか、業者を呼んで調査中です。お年寄りが誤飲して、詰まらせたりしたら大変ですから」と言う。

 なるほどね、さすがホテル、危機管理はしっかりしている。ビニール片の混入自体、あってはならないこと。これが私ではなく、お年寄りに供されたハンバーグだったら、大事になっていたかもしれない。

 レストランは間違いなく、営業停止処分になる。夫が言う通り、言ってあげてよかったのだ。

 私の分の料金はもちろん取らなかった。

 「山のホテル」は大好きなホテルなので、今後このようなことが無いように、しっかりと管理してもらいたい。

 帰りは、行きと同じ道では面白くないので、国道1号線、138号線を経由して、東名高速の御殿場インターチェンジから乗った。

 高速道路は順調、環八が渋滞したが、6時前には家に着いた。9時に出発して、6時には帰って来られるなんて、箱根は使える!

 これから、何度も訪れることになりそうである。