10月22日(金) 結婚21周年記念日


 今日は、私たち夫婦にとって、21回目の結婚記念日だった。

結婚記念日は一年に一度、必ず訪れるのだが、子どもが生まれてからというもの、外で記念日を祝うことはおろか、プレゼント交換をすることも稀で、自宅で多少のご馳走を作って祝うだけだった。

近年は、結婚記念日だと言うのに、帰りが遅いことすらあった。

夫婦も、付き合いが長くなると、こんなものかと、半ば諦めていたが、離れて暮らした一年間が、二人の意識を替えたようだ。子どもが二人とも高校生になったことも大きい要因である。

夫婦といえども、気持は、言葉や態度で示さなければ伝わらない。言わなくても分かってくれていると考えるのは甘えである。

・・と言うことで、今年からは、また、新婚時代のように、結婚記念日は二人で、外で祝うことにしていた。

22日は金曜日で、二人とも仕事があるし、翌23日も、夫は仕事である。

最初夫が、「日曜日でいいよね」と言ったので、私は、事情も理解できたし、「いいよ」と答えたが、少し残念に思う気持ちが表情に出たのかもしれない。

もしかしたら、単に夫が考え直しただけかもしれないのだが、20日(水)になってから、「金曜日にレストラン予約したから」と言ってきた。

とっても嬉しかったが、日曜日のつもりで、仕事が休みの土曜日にプレゼントを買いに行こうと思っていたので、焦ってしまった。

水曜日の夜に、ネットで商品を調べて、木曜日のお昼休みに、ショップで在庫を確認して、取り置いてもらい、仕事帰りに取りに行った。

プレゼントは、ルイ・ヴィトンのキーケースにした。今使っているものがだいぶ古くなったので、買い替えである。

イニシャルを入れてくれるサービスがあり、落ち着いた型押しのタイプで、夫のイニシャルを入れてもらった。

待っている間、他の商品を見たり、お隣のティファニーや、上にあがって、バナナリパブリックで時間を潰した。

そして、今日は、5時半に新宿で夫と待ち合わせ、夫について行った。何処に連れて行ってくれるかは内緒だった。

新宿から山手線に乗り、降りたのは品川だった。

行き先は教えてくれていなかったが、私が予測していたレストラン2店の内の1店がヒットしそうである。

案の定、向った先はアトレ内のオイスター・バー&レストラン「グランド・セントラル」だった。

ここには、夏休みに娘と三人でランチに来ているが、店内が、ニューヨーク本店にそっくりであるばかりでなく、アトレ品川のコンセプトがニューヨークなので、懐かしい気持ちになるのである。

先着30名という、「ハローウィン・ディナー」とカリフォルニアワインの白をボトルで頼んだ。

ディナーの内容は、生ガキ3種とマグロのサラダ、パンプキン・オイスターチャウダーとシュリンプ・ケーキ、かぼちゃと大麦のリゾットと鴨肉のロースト、ロールケーキ、コーヒーというものだった。

さらに、結婚21周年の記念日ということで予約したため、パチパチ花火付きのデザートが用意されていた。

こちらは、シャーベット2種、チーズケーキとかぼちゃのプディングであった。

さすがの私もお腹一杯になり、ワインも1本空けてしまったので、少しいい気分になって、帰路についた。

因みに、夫からのプレゼントは、二個のピアスだった。一つは、フォーマル、一つはカジュアル使いの素敵なピアスだった。

家に戻って早速付けてみたが、どちらとも私に似合った。

プレゼントをもらうということは、もちろん物をもらうことも嬉しいが、それより何より、プレゼントを選んでくれるという行為自体が嬉しいのだ。

私のことを思い、時間も費やすわけだから、これほど嬉しいことはない。

逆に、プレゼントを選ぶという行為もまた楽しい。

相手をほんの少し思いやることが、夫婦円満の秘訣かもしれない。

幸せ気分の酔いが醒めぬうちに、寝ることにしよう。