1月16日(日) 最終講義

 先週は、通常の業務に加えて、12日に新年会があったため、準備や後処理で、慌ただしい一週間だった。

 この新年会、国会議員や首長も招待して、毎年、少し大がかりに行われる。

 週末はゆっくり過ごしたかったが、息子がセンター試験を受験するため、土・日曜日とも、早起きして、お弁当を作らなければならなかった。

 土曜日は、息子を送り出した後、夫と渋谷の会計士のところに行った。

 お昼は、渋谷に出たついでに、品川まで足を伸ばして、アトレの中の「RUBY CAFE」でランチをした。ワタリガニのトマトソースパスタを頼んだら、ソースが美味しくて、思わずパンをお替りしてしまった。

 私は、午後から、大学時代の恩師の最終講義に行くため、夫とは品川で別れた。夫は大森に、三島由紀夫の旧宅を見に行った。

 私は山手線外回りに乗り、一旦新宿で降りて、先生に渡す花束を作ってから、大学に向かった。

 講義開始の1時間前に着いたら、まだ先生は来ていなかったので、研究棟1階のロビーで待った。

 20分程経った頃、タクシーから先生が降りる姿が見えたので、駆け寄り、研究室まで少しの間話をした。

 花束は、「最終講義頑張って下さい!」の気持ちも込めて、この時渡した。

 実は、私は卒論を、兼ゼミをしていた、もう一つのゼミナールの先生の指導で書いたので、正確に言えば、ゼミ生ではない。

 講義終了後は、ゼミ生に囲まれて、話も出来なかったので、早めに来て正解だった。

 教室では、久ぶりに同級生たちと話をして、楽しい時間を過ごした。

 「キャーッ!久しぶり!」という、どこから出した声かと思われる声が、あちこちから聞こえてきた。

 何年経っても、学生時代の友達と会うと、その頃に戻ってしまうのは、私たちだけではないようだ。

 最終講義は、先生の専門講義ではなく、在職時代の思い出話を中心にしてくれた。

 最近は、大学でも、先生の講義を学生が評価する制度があって、昔のようにゆとりがないという話。

例えば、昔なら、前のコマで、達筆な先生が、授業終了後黒板を消さないで退出したら、次のコマの先生が、それを消さずに、授業を続ける、などということがあったりした。

今はと言えば、教壇に「Attention!授業終了後は黒板を消して下さい」などと書いてはあるし、消さないで退出したら、学生からの評価がマイナスになるそうだ。

 学会論文に、薄っぺらな論文が多く見られるようになったという話。

 ポスドクの問題が深刻な現在、就職するためには、数多くの論文の実績が必要なため、内容の薄い論文が多くなった。

 「世も末」状態だそうだ。

 久しぶりに、一語一語にこだわった、文学部らしい講義に触れることができた。

 それにしても、マイクの持ち方から、咳払いの仕方、笑い方、手で頭をなでる癖まで、何もかもが当時のままで、タイムスリップしたようだった。

 ただ、教室を見回すと、大学の講義にしては、お歳を召した方々が大勢いるので、不思議な気持ちになった。

 懇親会は、翌日も試験があるので、パスした。

 日曜日は、息子を送り出してから、二度寝をした。爆睡だった。

 起きて、掃除機をかけて、確定申告の書類を書いて、娘の買い物に付き合った。

 今晩はやけに寒い。鍋にして正解だった。

 テレビでは「レッド・クリフⅠ」を放映している。観たいと思っていて、劇場では見逃してしまった映画だ。一昨年のGW、ニューヨークに行く前に観て、感動した。

 最後はゆっくり観ることにする。