6月3日(金) 造語
仕事、家事、その他を全て済ませ、ようやくフリーになった。今日は、我が家でしか通じない、私のオリジナル言葉の話である。
何日か前に、学校から帰ってきた娘が、その日の調理実習の授業について、話をしてくれた。親子丼を作って、とても美味しかったこと、親子丼専用の片手鍋は使い勝手が良かったこと、などである。
でも、娘が私に一番話したかったことは、調理実習中に、「ガッパン」という言葉を使ったら、友達に通じなかった、ということだった。
我が家には、観音開きの収納が何ヶ所かあるのだが、その収納のことを、「ガッパン」と呼んでいる。
収納を開け閉めする際、扉に付いているマグネットの着脱音が、「ガッパン」と聞こえるからである。
例えば、「廊下のガッパンから、石鹸取って」とか、「階段下のガッパンから、傘持って行って」などといった使い方をする。
娘は、この「ガッパン」という言葉が、私の造語だとは知らず、調理実習中、調理台下の収納から、鍋を取り出すのを友達に頼む際、「ガッパンから鍋取って」と言ってしまったらしい。
その友達は???という顔をしたし、先生にも、「ガッパン」という言葉は知らない、と言われたらしい。
そうでしょうとも、「ガッパン」は、我が家でしか通じない言葉なのだから。それでも、以後、娘の班では、「ガッパン」という言葉を、みんなが使っているらしい。
造語と言えば、もう一つ、思い出したことがある。
去年のお正月映画、「かいじゅうたちのいるところ」が公開された時の話である。言わずと知れたモーリス・センダック原作の映画化である。
これもまた、娘なのだが、友達と何か映画を観に行こうという話になって、「かいじゅうたちのいるところ」が候補に挙がった際、「あぁ〜、でれんこすってんてん、ねっ」と言ってしまったらしい。
この時も、友達は???という顔をしたらしい。
子どもが小さかった頃、寝る時に絵本の読み聞かせをしていたのだが、その中に、センダックの「かいじゅうたちのいるところ」もあった。
娘は、詳しい内容は忘れてしまっていたのだが、主人公の男の子マックスが、夢の中でかいじゅうたちと踊るシーンで、私が掛け声として使っていた「でれんこすってんてん」は覚えていたらしい。
それこそ、「ガッパン」にしまいこんであった、絵本が入っている段ボール箱を出してきて、「かいじゅうたちのいるところ」を取り出して見てみると、私の字で、「でれんこすってんてん」と書き込んであった。
ついでに、娘と、昔読んだ絵本を眺めていたら、娘が、「覚えてる〜、これも、これも・・・」と言い出した。
読み聞かせをした割に、子どもたちは読書好きにならず、母親としては残念に思っていたが、思い出だけは残っているらしい。
何かのコマーシャルではないが、思い出はpriceless!