10月21日(金) 庭園美術館に行って来た!

 今日は、用事があって、午後から半日休みを取っていた。用事を終えた後、夕方までには、まだ時間があって、そのまま帰るには、もったいない気がしたので、目黒にある「東京都庭園美術館」(写真)に足を延ばした。

 先日、NHKのお昼のニュースを見ていたら、続く番組で、庭園美術館で開催中の「アール・デコの館」展を紹介していたからだ。さらに、10月31日の展覧会終了後、改修・拡充工事のため約3年間、全面休館するとアナウンスしていた。

 庭園美術館は知っていたが、一度も行ったことが無かったので、この機会を逃すまいと、混雑を覚悟の上で行ったのだ。

 今にも雨が降りそうな空模様と、午後も遅い時間だったのが幸いし、人は少なくはなかったが、心配していたほどの混雑はなく、比較的ゆっくりと見学することが出来た。

 庭園美術館は、朝香宮邸として、1933(昭和8)年に建てられた建物を、そのまま美術館として公開している。戦後の一時期、外務大臣・首相公邸、国の迎賓館などとして使われたが、1983(昭和58)年10月1日、美術館として開館した。
 朝香宮夫妻は、1923(大正12)年から1925(大正14)年まで、フランスに長期滞在していて、当時のフランスがアール・デコの全盛期だったことから、感化を受け、帰国後、アール・デコの粋を集めた自邸を建築した。

 アール・デコとは、1910年代から30年代にかけてフランスを中心にヨーロッパを席巻した工芸・建築・絵画・ファッションなどの全ての分野に波及した装飾様式の総称である。アール・ヌーヴォー有機的形態に取って代わり、鉱物的で直線的なのがアール・デコである。
 ルネ・ラリックの正面玄関ガラス・レリーフ扉(写真)は、翼が歯車のようになっているところがアール・デコ。大客室のシャンデリア(写真)も同様に歯車のようである。 
ラジエータカバーの鋳物は、部屋の機能や、部屋の主によって模様が違うが、大食堂のそれは、お魚模様である(写真)。

その他にも、大食堂のシャンデリア(パイナップル模様)、次室にあるアンリ・ラパンの香水塔など、贅を尽した装飾物を見て、広大なお庭を散歩して、癒されるような気がした。

 庭園美術館の後は、吉祥寺に寄って、買い物をした。今日も、とても半日休みとは思えぬほど、充実した有意義な午後だった。