10月23日(日) 結婚22周年記念日の廻りあわせ

 昨日10月22日は、私たちの結婚22周年記念日だった。結婚したのはバブル真っ只中の1989(平成元)年、曜日も同じ土曜日だった。

 昨日は、天気予報で、かなり荒れ模様となると言っていたので、覚悟していたのに、結果は、一度も傘をささずに済んだ。やっぱり私は、晴れ女だった。

子どもも大きくなったので、ここ数年、結婚記念日には、夫婦二人でディナーを食べに行くことにしている。昨年は夫が予約を取ってくれたので、今年は私の順番かなと色々考えた。

記念日が22日で、22回目なので、どこか縁のあるレストランをと思い、結局、初めてのデートで行った、帝国ホテル内の「ラ ブラスリー」を予約した。

何日か経ってから、22日当日のスケジュールを思い描いてみた。家事を終え、10時に美容院に行って、カットとカラーリングとトリートメントをしてもらうと終わるのは1時。自宅に戻り、昼食を軽く食べて2時。支度して3時に出れば、4時前には日比谷に着く。

レストランを予約した7時までには、ちょうど3時間あるので、天気でも良ければショッピングもいいが、予報は大雨。

であれば、映画しかない。早速ネットで調べれば、なんと、「オペラ座の怪人」を、TOHOシネマズスカラ座で、1週間の期間限定で上映するらしい。(写真)

よくよく読んでみると、今月の1日、2日に、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われた「オペラ座の怪人」25周年の記念公演を字幕付きで上映するということだ。

 なぜ、“なんと、「オペラ座の怪人」を・・”となるかと言えば、ニューヨークに行った際に、夫と二人で、初めて観たブロードウェイミュージカルが、「オペラ座の怪人」だったからだ。

 その「オペラ座の怪人」を、私たちの結婚記念日を含む1週間のみ、しかも、思い出の地日比谷で上映するというのだから、私としては、勝手に、運命的なものを感じてしまったわけである。おまけに予約したレストランは、初デートで行ったレストランである。

 すぐに、ネットで4時20分からの回のチケットを取った。終了するのが7時30分なので、レストランの時間は変更した。

 「オペラ座の怪人」は、公式サイトによれば、1986年10月、ロンドンのハー・マジェスティーズ劇場で初公演以来、世界27カ国、145都市、14言語以上で上演され、観客動員数は1億人を突破。全世界での総収入は35億ポンド(約4,200億円)を超えると言う。

 25周年を記念した本公演には、総勢200名以上にのぼる出演者およびオーケストラが登場。カーテンコールでは、作曲家のアンドリュー・ロイド=ウェバーが感謝の言葉を述べた後、ロンドン初演の怪人役マイケル・クロフォード、クリスティーヌ役で世界的に有名な歌手サラ・ブライトマンも登場した。

 さらに、新旧4人の怪人役とサラ・ブライトマンが、メインナンバーの“The Phantom of the Opera”を熱唱。
 
 このカーテンコールは、聴きごたえたっぷりで、実際の公演の、劇場内の熱気と興奮はいかばかりか、容易に想像出来た。

 もちろん、本体も、演出は違っても、ニューヨークで観た「オペラ座の怪人」を思い出させた。クリスティーヌの「私の心を見せてあげる」のセリフから続くシーンには、今回も思わず涙してしまった。夫に「劇でしょう?」と言われても、感動してしまうのだから仕方ない。

 余韻を残したまま、道を隔てて隣にある帝国ホテルに行った。ワインを飲みながら、コース料理を楽しんだ。

 会話は自然、出された料理のことや、今観て来たばかりの「オペラ座の怪人」の話題となった。

茸の濃厚なポタージュが供された時、夫のスープにハートの模様が出来ていたのには笑ってしまった。(写真)

子どもが大きくなった今、もちろん我が家の子供たちはまだ学生なので、教育の話などもするわけだが、この先、夫婦で共通の趣味があるというのはいいことだ。

 ミュージカルやオペラ、お手軽なところでは、映画鑑賞や美術館巡りも楽しい。山登りもいいし、ゴルフやテニスもありだ。ウォーキングやジョギングなら、ほぼ毎日出来る。そして、忘れてはならないのは、愛車フェアレディZでのドライブ。

まだまだ、やりたいこと、出来ることは、たくさんありそうで楽しみである。

 レストランを出て正面玄関から外に出ると、やはり雨が降っていなかったので、日比谷公園を暫く散歩した。

 交際中に戻ったような気分になったが、「オペラ座の怪人」を一緒に楽しめたのは、共に歩んだ日々があったからで、それはそれで素敵なことだ。

 “これからもよろしく!”と言うことで、私たちの結婚22周年の記念日は幕を閉じた。