11月22日(火) 女子会、『マネジメント』と「マネーボール」
今日11月22日は、「いい夫婦」の日と言われている。若い頃、漠然と描いていた、“いい夫婦”のイメージは、虚像に過ぎなかったと、最近つくづく思う。
夫婦の在り方は、十人十色。10組いれば、10個の夫婦の生き様がある。幸せの順位が付けられるものでもなく、二人が幸せなら、それで結構。他人の目を気にするなんて、愚の骨頂。
残りの半生、楽しく生きていきましょう!
さて、先週末、大荒れの土曜日は、夜から“女子会”があった。最寄り駅の居酒屋で、飲んで食べて、お喋りして、気付けば日付は替って、日曜日の1時半。途中、時計を見ることもなく、お喋りしまくった。
私が、「また女子会しようね!」と言ったら、「女子か〜い?」と言うので、「だって、男子じゃないでしょう、私たちも立派な女子でしょ!!!」と答えた。
爆笑が起こったが、人は、実年齢ではない。気持ちの持ち方だと思う。
10代・20代でも、私より、無気力で、投げやりな人生を送っている若者が大勢いる。「もっと、アグレッシブに生きようよ!」と、脊中を叩きたくなってしまうぐらいだ。
前向きに生きていれば、きっといいことが待っている。とは言っても、小野小町ではないが、「花の色は移りにけりな・・・」の気持ちは、痛いほど分かる今日この頃ではある。
日曜日は、少しだけ寝坊した後、洗濯を済ませ、ドラッカーの『マネジメント』を読んだ。“もしドラ”を読んで、原書を読んでみたくなったのだ。
“もしドラ”の著者岩崎夏海さんも、本の中で書いていたが、高校生の頃は“マネージャー”と言うと、体育会の女子マネージャーが、選手のユニフォームを洗濯するような、下働き的な仕事をイメージしていた。
私もかつて、体育会系女子だったので、献身的に世話してくれたマネージャーには、いつも頭が下がる思いでいた。
ところが、“マネージャー”とは、実は“マネジメント”する人のことで、経営学の用語なのだ。ここまでは、大学生の頃には理解していたが、それ以上は学習しないままだった。
「組織に成果をあげさせるものがマネジメントであり、マネージャーの力である。」
「組織が存在するのは組織自体のためではない。自らの機能を果たすことによって、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすためである。」
マネジメントの役割は、①自らの組織に特有の使命を果たす。②仕事を通じて働く人を生かす。③自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する。
初めの10ページまでに書いてある、これらの文章に引き込まれ、一気に読んでしまった。
『マネジメント』を読んだ上で、夕方から、現在上映中のブラッド・ピット主演「マネーボール」を観に行った。(因みに、私はブラピのファンである)
原作は、ソロモン・ブラザーズの債権トレーダーから作家に転身した、マイケル・ルイスの「マネーボール」。
一見すると、弱小チームの貧乏球団オークランド・アスレチックのGMビリー・ビーンが、金持ち強豪チームが支配する不公平なシステムに挑戦する話だが、ひいては、ひとつのカルチャーに大変革をもたらした男の話である。
その手法は、1970年代に、ビル・ジェイムズが生みだした、セイバーメトリクス(「野球についての客観的な知識の研究」と定義される)である。
一言で言ってしまえば、打率ではなく、出塁率を重視する理論で、現在では当たり前の理論である。
こちら関係の本も面白そうだが、数式がたくさん出てきそうなので、当面はパス。
ところで、組織に成果をあげさせる使命を持つマネージャーが、成果中心の精神を高く維持するためには、配置・昇給・昇進・降級・解雇などの人事に関わる意思決定こそ、最大の管理手段である、と『マネジメント』に書いてある。
「マネーボール」の中で、アスレチックのGMビル・ジェイムズは、見事に人事権を行使するが、日本のある有名企業では、GMに人事権はないらしい。全くもって、おかしな話である。
経営者なら、ドラッカーくらいは読んでもらいたいものである。