12月3日(土) 京都・温故知新

 先週の今頃は、清水寺のライトアップを見に行っていたな、などと京都旅行を振り返っている。

 京都に行って感じたことの一つに、電車の中がとても静かなこと、そして、東京の人のように、携帯ばかりいじっていないということがある。

 移動時間を利用して、友人とメール交換をするのは、一見、時間を有効利用しているかのように見える。

 しかし、よく考えてみれば、そのメール交換が、本当に必要なものなのか、今一度考え直すことが必要なのではないか。

 もちろん、必要なことばかりやっていればいいというものでもなく、無意味に思われることが余裕(豊かさ)を生むということもある。

 しかし、携帯をいじること自体が、一つの仕事のようになってしまっている東京人は、如何なものかと考えてしまうのは可笑しなことか?


 さて、京都の街で気付いたもう一つのことは、遊び心溢れる広告である(写真)。

 何か、“お金のことは、東京に任せておいて、京都は、文化や伝統を大切に、心豊かに暮らしましょう”と言わんばかりだ。

 京都の人を見ていると、伝統に裏打ちされた自信があるな、と感じる。


 京都旅行最終日、三年坂でお土産を選んで、いよいよ駅に向かわなくてはという段になって、本当に時間ギリギリになってしまったので、お店の人に、「この時間、京都駅に一番早行く方法を教えて下さい」と尋ねた。

 こちらが急いでいることを分かってくれたはずなのに、ああでもない、こうでもないと、考えてくれた。

 いらいらしてしまった私は、根っからの東京人。京都の人には敵わないな、と思ってしまった。

 紅葉も美しかったが、京都の人の心に少し触れられたようで、ちょっぴり楽しい旅だった。