12月13日(火) 『ニューヨークの魔法のさんぽ』を読んだ!

 先週7日の水曜日、2010年1月10日のブログに、著者の岡田光世さんから、『ニューヨークの魔法のさんぽ』(文春文庫)が出版されました、という知らせが寄せられた。

 2010年1月17日に、2009年7月29日のブログに初めてコメントが寄せられてから、約2年の月日が流れていた。まさしく、“著者は、忘れた頃にやって来た!”のである(笑)

 早速翌日、書店で購入したものの、週末は大掃除と来客で、目一杯だったので、昨日になって、やっとページをめくり、一気に読んでしまった。

 表紙の上杉忠弘さんの絵は、場所を特定することは出来なかったが、マンハッタンの雰囲気がうまく描かれていて、懐かしくなってしまった。

 著者は、序章で、ニューヨークのことを、I belong here.(ここに、私の居場所がある)と表現しているが、言い得て妙である。

ニューヨークは、何事にも自己責任が前提で、自分が自分らしく、素のままで飾らずにいられる街であると、私自身も何回かの訪問から、肌で感じ取った。

「試着室の生活指導」の節で著者は、「私は、レギンスの上に穿こうと思い、それでもこの年齢では日本でとても穿けないような超ミニのデニムスカートとTシャツ四枚を試着した。鏡に映る自分の姿を見ながら、悪くないゾ、と思う。この国が好きな理由のひとつは、人目を気にせず、自分が思うように暮らせることだ。」と言っている。

ニューヨークの人は、他人に無関心ではなく、よく観察していると私は感じたのだが、日本人のように、ジロジロとあからさまに他人を見ることは決してなかった。観察の仕方がスマートなのである。

その証拠に、お店や列車で、洋服やネイルを褒められることが何度かあった。

 私が岡田さんと少し違うところは、ニューヨークに行ってからは、日本でも、自分で好きな格好をするようになったことだ。

 もちろん、TPOはわきまえるが、最近では、オレンジブラウンのショートパンツ、グリーンのタイツにブーティーを合わせる、なんて格好も有りだ。

 何回か着ると、いつの間にか、娘のクローゼットに入っていたり、履こうと思ったら、娘が履いて行ってしまっていたり、高校生の娘と共用なんてこともしばしば。

 もちろん、娘と張り合う気持などさらさら無く、着たい服を着たり、履きたい靴を履いた結果、そうなっただけのことである。

 夫は友人から、「ニューヨークに行く度に、奥さんの身体を覆う衣服の面積がだんだん小さくなった」と言われたそうである。

 「叫べよ、さらば与えられん」の節にあるように、ニューヨークでは、尋ねられた人が分からないと、その人がまた別の人に尋ねてくれる、ということがしばしばあった。

 日本では、「地元ではないので」とか、「分かりません」で、素通りされることが多い。

 他にも、色々と感じることが多かった。また、著者本人が撮影したという、たくさんのカラー写真もとてもいい。

 ニューヨークに行きたい!と思わせる、私にとっては困った本でもある(笑)