3月17日(日) CHANGEでCHANCEを!

 今日は夫と両国国技館に行って来た。両国国技館と言っても、相撲を観に行った訳ではない。「資産倍増プロジェクト ネットで投信フォーラム in Tokyo」に参加するためだ。

 事前のネット申し込みで応募多数だったため、抽選で5000名に受講券メールが送信されたようである。

 本当に抽選があったかどうかは分からないし、受講券が無くても、会場で受付け出来たようではあるが、盛況だったことに間違いない。

 主催はSBI証券カブドットコム証券、マネックス証券楽天証券のネット証券4社で、途中4社によるパネルディスカッションもあった。

SBI証券の植村佳延氏とカブドットコム証券の臼田豚美氏が、当たり障りのない発言をしていたのに対して、マネックス証券の広木隆氏と楽天証券経済研究所の山崎元氏は本音で話していたように感じた。

特に山崎氏は、投資家寄りの発言を連発し、聞いている私が、出社したら席が無いのではないかと心配してしまった。毎月分配型ファンドはやってはいけないし、アクティブファンドは信託報酬が高すぎるので、1%を超えるファンドには手を出してはいけないそうである。

これからまだまだ教育費がかかる我が家では、投信に限らず、元本割れのリスクがある商品には手が出せない。

資金に余裕が出来たとしても、大手企業のファンドマネージャーでさえポートフォリオを組んで収益を出すのが難しい投信に、いくらお手軽だからと言って、素人が手を出すのもどうかと思ってしまうのは、私が小心者のせいか。

 話は変わって、今日のフォーラムの人寄せパンダは、前宮崎県知事の東国原英夫氏であった。「どげんかせんといかん」という題だったので、地方自治体の経済再建の話でもするかと思ったら、宮崎県知事時代のどうでもいいエピソードを延々50分も話し続けた。

 ただし、50分話し続け、笑いを取り続ける話術には脱帽。東京都知事選に落選したのだから、おとなしくお笑いタレントに戻った方が正解だと思う。

途中、特別協賛の三菱UFJ投信DIAMアセットマネジメント国際投信投資顧問のプレゼンテーションがあった。

私はその中で、DIAMアセットマネジメント伊藤雅子氏の「『40分でわかる為替話。』〜シーソーで読み解くクロス円〜」というプレゼンに興味を持った。

ブラジルの通貨レアルの対円レートの推移を例にとって、対円レートが決まっている米ドルとユーロ以外の通貨の為替レート、つまりクロス円レートは「合成」でつくるということを、シーソーの釣り合いを使って解説した。

基軸通貨のドルを中央に置き、左にレアル、右に円を置き、たとえば、ドル売りレアル買いドル売り円買いの局面では、レアル・円が共に高くなるので、レアル対円レートは変化しない、といった感じだ。

このプレゼンに興味を持ったのは、そもそも私は、対円レートはすべての通貨で決まっていると思っていたが、実際は、ドルを挟んだ割り算通貨(ブラジルレアルのように「1ドル=」で表わされる)と、掛け算通貨(豪ドルのように「1豪ドル=」で表わされる)があり、クロス円レートは「合成」でつくられることを教えてくれたからだ。

対ドル対ユーロでさえ相場が読めないのに、ましてシーソーの左が上がったり下がったり、右も上がったり下がったり、4倍も読むのが大変なクロス円通貨には手が出せない。

まして、米ドルやユーロなら、いざとなったら換金せずに旅行に行って使えばいいが、ブラジルレアルはそうはいかないだろう。

伊藤氏曰く、「CHANGE」は誰にとっても脅威だが、基本さえ押さえておけば、「Trouble」は避けられる。「CHANGE」から「“T”rouble」を取り除けば、「CHANCE」になる。

この言葉もらった!これからの私の人生、まだまだ「CHANGE」で「CHANCE」を掴むぞ!

フォーラムの最後は、大前研一氏が「新世紀の大潮流と『勝ち組』の構想力」と題した基調講演だった。

日本がグローバル化に乗り遅れたのは、1、大企業のトップが老人なのでトレンドを読むのを見誤った、2、中国人やインド人が海外に進出するのに日本人は国内に留まっている、3、日本が道を開いたデジタル化は、技術力よりコスト競争力が物を言うようになり、結果として他国に道を譲ることになった、ためであるという話だった。

 午前10時から始まったフォーラムが終わったのは午後6時。一日がかりになってしまったが、不思議と疲れは無い。

 ただで勉強させてもらい、お土産もいっぱいもらって満足。

 広告費削減のご時世に、たくさんのお土産?やっぱり、投資顧問会社は儲かっているのだ。何によって?もちろん顧客が支払う信託報酬によってである。