9月12日(水) 「錯誤帰属」の話

 日曜日の夜、夫と息子と三人で(因みに娘は自室でお勉強。高三の受験生なので)、会話をしていて、何かのきっかけで、観覧車の話になった。

 どうしてカップルは、デートで観覧車に乗りたがるのか、という話である。

 夫は「観覧車は高い所に上るので恐怖心が芽生える。人間は恐怖を感じた時、側にいる人に恋愛感情を抱くようになるから。お化け屋敷も同様」と解説した。

 息子は「高い所に上がったドキドキ感を、恋愛のドキドキ感と錯覚するから」と解説した。

 私は「高い所に上がると恐怖心から(恐怖を感じたと装うことも可)、女の子は男の子に抱きつけるし、男の子はそれを利用して、抱きしめられるし、うまくすればキスが出来るから」と、思うまままを話した。

 調べてみると、表現の違いはあったが、夫も息子も正解だった。心理学の中の「錯誤帰属」という心理的な効果を利用するためである。

 「錯誤帰属」というのは、ヒトがある種の興奮状態にある時、すぐ側にいるヒトに対し恋愛感情を抱く可能性が高いという心理的な効果。(夫の解説はこちら)

 簡単に言うと、恋心でドキドキしているわけではないのに、感情のすり替え(錯誤帰属)によって恋心でドキドキしていると本人が勘違いしてしまうということ。(息子の解説はこちら)

 「錯誤帰属」は好きな人を落とすには、かなり効果的な心理法則の一つと言われている。どうすればその状況を作れるかといえば、とにかくドキドキすればいいわけだから、ジェットコースターに乗ったり、お化け屋敷に入ったり、観覧車・タワー・高層ビルなど高い所に行ったりすればいい。

 この観点からみれば、カップルがデートで遊園地に行くというのは、理に敵っている。

 そう言えば、私たち夫婦は、交際中も含めて観覧車に乗ったことが無かった。この「錯誤帰属」は、付き合いが長いカップルや、夫婦の「マンネリ」にも効果的らしい。

 昨日、この話を友人にしたら、私と同様、観覧車はキスをするためだし、お化け屋敷は抱きつくためという答えが返ってきた。

 心理学的効果か何かは知らないが、近年女性の方が、より積極的で、肉食系なのかもしれない。